少し心残りはあるもののイスタンブールを後にする。
ニッポンホテルの朝食は今日も旨かった。
イスラム教の国だけど、思っていたよりもビールを自由に飲むことができた。
(禁酒覚悟だった)
スーツケースを引っ張りながら石畳の道を行く。
ポイントホテル横の空港行きのバス停に到着。
バスはすでに止まっていて、乗車が始まっている。
昨日、出発時間を調べておいたので、余裕でバス停に到着したが、結構混んでる。
イスタンブールには空港が二つあるので、
間違いないように「IST」に行くバスであることを運転手に確認した。
行く先を間違えた外国人が荷物を抱えてバスを降りていく。
チケット売り場が傍にあるのだけど、チケットはバスの中で買うようだ。
クレジットカードが使えた。
(今回の訪問先ではタッチ決済ですべて処理された・・・)
バスは高速道路を使って空港に向かい、
40分ぐらいで空港の出発ロビー近くに停車した。
しかし、あまりにも広すぎてエジプト航空のカウンターがどこなのかわからない。
ようやく一番端の方にあるエジプト航空のカウンターに辿り着いた。
まだ未完成の空港で、そのうち世界最大の空港になるらしい。
すこぶるおしゃれな空港だ。
     
セキュリティチェックが3回あったように記憶している。
空港に入るとき、出国審査の前、搭乗する前。なんか多かったように思う。
パスポートコントロールも通った。(当然トルコを出国し、エジプトに向かう)
スターアライアンスのラウンジが使えると聞いたのだけど、
遠いところまでいかなきゃならないようなので搭乗口の付近で待機することに。
無事搭乗し、出発。
飛行機が地中海の上空に入る直前、窓から雪山が見えた。
後で調べてみると、トロス山脈・ベイ山脈にあるタフタル山のようだ。
      
トルコにはまた来てみたいなぁ・・・
かなりトルコの東のほうにあるアララト山も見てみたいなんて思ったりして。
(山を見るのが好き・・・)
 
機内でエジプトへの入国カードが配られた。
ガイドブックでサンプルと記入すべき内容を見ていたので、サクサクと記入する。
地中海を渡り切り、多分、アレキサンドリア付近の上空に差し掛かっている。
地上は茶色なんだけど、ところどころ緑が茂り、ナイル川が見える。
写真はうまく撮れなかったけど、ピラミッドの西側上空を通り、
旋回してカイロ市の上空を経て、カイロ空港に着陸した。
カイロ空港での難問の一つは、
入国に必要なビザの印紙を購入しなければならないことだ。
この窓口で買うのかなぁと思ったりしたのだけど、
「ビザの印紙をちょうだい」と英語で言えなかったので、
何も売ってもらえず、その窓口はスルーすることに。
結局、入国審査のところでダメ出しを貰ってしまった。
しかたがないので、
スマホで印紙は英語で何ていうのか調べたけどわからんかったので
チャレンジしてみることに。
さっきのおっちゃんがいる窓口で
「Visa fee please」と言ってみたら通じたみたいで手に入れることができた。
25米ドル/人だった。どうもその窓口は銀行だったらしい・・・
このために日本で米ドルに両替を済ませていた。
(あと、チップも米ドルのほうがいいと聞いていたので)
印紙はシールみたいになっていて、自分でパスポートに貼らなくちゃいけない。
なんだかんだでなんとかエジプトに到着。
空港のターミナル3の到着口出口に
ホテルが手配してくれたタクシードライバーが待っているはず。
ホテルの名前が書かれたボードを持っていて、そのドライバーを探し、
そのドライバーが持っている名簿で俺の名前を確認するという手順だった。
しかし、たくさん出迎えの人でごった返しているけど、
ホテルのボードを掲げた人はいない。
しょうがないので、ホテルから届いていたメールにあったドライバーに電話すると、
どこからともなく俺の名前を書いた紙を持ったドライバーが現れた。
まぁ、よし。しゃあない。
で、ホテルに向かう。
しかしだ。
空港内の道路で逆走車がきてぶつかりそうになるし、エジプトの道路事情は、
とにかくクラクションの音が断続的に鳴り渡る、
リアルマリオサーキットといった状態だった。
(昔のソウルよりひどい。最近は行ってないからどうか知らんけど・・・)
どうも信号がほとんどなく、道路に右左折がなく、
Uターンして進路を変えるシステムのようだ。
カイロ市内を通り、ナイル川を渡り、ギザ市に入る。
「うぉ~、ピラミッドだぁ」と声が出てしまう。
ラクダが闊歩し、馬車が車の横を走る。
歩行者が間断なく道路を横切る。未知の世界に踏み込んだ。
米ドルでタクシードライバーにチップを渡す。
このタクシー送迎があるという点で、
このピラミッドとスフィンクス正面にあるホテルを予約した。
ホテルの名前は「Pyramids View inn Bed & Breakfast」。
名前の通り、寝る場所と朝食が提供される。
カイロの高級ホテルがいいかなぁと思ったりしたんだけど、
結局、どこに行くのもタクシーを使うことになる。
地下鉄やバスは俺達にはちょっと無理そうな感じがした。
ならば、ピラミッドのそばがいいんじゃいということになった次第。
いつでもピラミッドとスフィンクスが目の前にあるというのは凄いことだ。
ホテルは古いけど、スタッフは極めて親切。
部屋は専用のちっちゃいテラスがある窓無しのスイート。
部屋は広い。昔は人が住んでいた普通の民家のような作りだ。
着いてすぐ、スタッフが早く屋上のテラスに上がれといってきた。
ピラミッドとスフィンクスが正面にあり、ちょうど日が沈むところだった。
こりゃあ、絶景だ!! スタッフに米ドルでチップを渡す。
    
 しばらく屋上からこの絶景を眺め続ける。
すると、諦めていたのだけど、これから音と光のショーが始まると教えてくれた。
到着したのは日曜日だったのだけど、日曜日は開催されないという情報を見ていた。
これはラッキーだ。
まぁ、内容はどうあれ、手間をかけずにしてショーを見ることができた。
ショーの後、フロントの女性スタッフと片言の英語で、翌日のことを相談する。
希望としては、
・馬車でピラミッドとスフィンクスを見て回りたい
・クフ王のピラミッドの中に入りたいので、馬車はその間待っていて欲しい
・ホテルまで連れて帰って欲しい
・ピラミッドから戻ったら、大エジプト博物館にタクシーで送って欲しい
・帰りもタクシーでホテルまで連れて帰って欲しい
ということを、地図にルートを書きながら説明した。
結果は、完璧だった。要望した通りの観光ができた。
ただ、ひとつだけ間違いがあった。
ピラミッド見学のチケット代金をホテルに払ったが、
それは当日、チケット売り場でクレジットカードで買う必要があった。
結果、カードでホテルに払った費用は全額エジプトポンドで返金されることになった。
結果的に、エジプトポンドへの両替はする必要がなくなった。
翌朝、屋上で朝食をいただく。
笑顔の人なつっこいシェフが何かを皿に乗せて差し出してくる。
ソラマメのコロッケで「ターメイヤ」というらしい。
滅茶苦茶、旨い!!
次はいつ食事にありつけるかわからないので、朝食はしっかり食べておいた。
鳩料理だけはなんとしても避けたい・・・
フロントの女性スタッフが頭にスカーフを巻いてくれた。どうも目印のようだ。
案内人がホテルまで迎えに来てくれ、
ごった返しているチケット売り場の人込みをかき分けてくれ(ズル込みじゃん・・・)
チケットを買うことができた。
入場口のチケットスキャナーの調子が悪く、非常に気まずい雰囲気。
でもなんとか入場する。(ある意味力づくで)
陽気な車夫のところまで連れて行ってもらい、馬車に乗り込み出発。
     
軽快に坂道を登っていき、クフ王のピラミッドへ。デカい!! 感動する。
馬車はここで待機してくれるという。馬車を降りてピラミッドの中に入る。
内部への入口までの階段で、ニコニコ近づいてくるおっちゃんがいて、
おもむろに俺の頭のスカーフをいじり出す。巻きなおしてくれた。
予想した通り「チップをくれ」という。
しょうがいなので1ドル渡すと10ドルだと言う。
ふざけんな!! ということでその後は無視して振り切った。
ピラミッドの中は、狭くて天井の低い通路を上り下りの人が行き交う形で進む。
    
中はもの凄く熱く湿気が凄い。坂も急で、板で作られた階段も滑りやすい。
「ここが大回廊か」と感動しながら進み、例の石棺がある部屋に辿り着いた。
ここでは係の人がいて、自分のカメラを渡すと撮影してくれる。
当然のごとく、ここでもチップを要求される。1ドル札が便利だ。
 
かなり大変な思いをして。なんとか出口に戻ってきた。もう、汗だくだ。
汗拭きタオルは持っていたほうがいい。
出口からちょっと離れたところで馬車が待ってくれていた。
やはりスカーフの目印は有効だ。
スフィンクスの横で写真を撮って、ホテルに戻るまで楽しく有意義な3時間となった。
ホテルで一服して、フロントにお願いして新しくできた大エジプト博物館へ向かう。
地図で見ると歩いても行けそうなんだけど、
タクシーで向かってみるとけっこう距離がある感じだ。
ちょっとホテルから歩いてというのは無理な感じ。
とにかく、横断歩道がないので、道路を渡ることは不可能と思っていたほうがいい。
大エジプト博物館に到着。
タクシードライバーと帰りの待ち合わせ時間と場所を約束し、チケットを買って入場。
ここもでかい。きれいな建物だ。デザインが素晴らしい。
中に入ると超デカいラムセス2世が出迎えてくれる。
バリアフリーが施されていてエスカレーターや昇降機も用意されている。
なかなか興味深い博物館で、ぐるっとまわってくるのに最低でも2時間はかかる感じ。
まだ、ツタンカーメンやクフ像は考古学博物館のほうにあるようなので、
明日行ってみることにした。(帰国後、今年の秋には移ってくるらしいことがわかった)
大エジプト博物館に圧倒され、
約束通りの時間にタクシーに迎えに来てもらって、ホテルへ。
いやぁ、ホテルの屋上テラスからの眺めは飽きることがない。素晴らしい・・・
青空の下のピラミッドもいいけど、雲のある空の下のピラミッドもいい感じ。
    
日没とともに、とにかくこころがまったりしていくのがわかる。
きてよかたっぜ ピラミッド!!