上高地と安曇野・松本 Day1

先日、1泊2日で上高地安曇野・松本を巡ってきた。

上高地は初めてで、安曇野・松本は50年振り。

浪人が決まった若いころ、気分転換と称して春先の寒い中の一人旅だった。

なんとなく行ってみたかった。

 

4月17日に例年上高地はオープンするらしい。

初日ではないけど、朝6時の沢渡からのバスに乗ることに決めていた。

自家用車は乗り入れ禁止なので、沢渡からバスで入ることになる。

けっこうきつかったなぁ・・・ 中央高速の夜間走行は久しぶりだ。

昔、八方尾根にスキーに行ったとき以来だなぁ。

 

無事6時のバスに乗り込む。けっこう人が多い。だいたいが熟年夫婦。

俺みたいな一人旅者も何人かいる。

往復切符で2800円。昨年の調べた料金より値上がりしているようだ。

 

山道もトンネルも凄いし、木は一本も切らないぞというポリシーを感じる狭い道路。

20分ほどバスに揺られ、大正池で降り、河童橋へ歩いて向かうことにした。

大正池。枯れ木が佇む先の焼岳。いいねぇ・・・

 

なんでも上高地は堰止湖で、V字谷だったところに土砂が堆積して、

急峻な山間にもかかわらず平坦な土地が形成されたらしい。

その堆積層の厚さは300mもあるそうだ。

焼岳の噴火は、岐阜のほうに流れていた梓川信濃川に繋げることになった。

 

湿地帯と透明な川面を楽しみながら河童橋に向かう。

途中、沢渡で声をかけてきた外国人グループに「マンキー」と声を掛けられ、

見上げると猿が一匹、木の上にいるのが見えた。

まったく道は平坦だ。4Km弱の距離だけど、1時間かからずに河童橋に到着。

 

いやぁ、水がきれいだ。ヨーロッパの平地を流れる川のようだ。

残念ながらジャンダルムは雲の中から出てこなかった。

来る前に芥川龍之介を読んでこなかったせいかな・・・ なんて反省してみる。

周辺を散策するが、河童橋の先に行く元気は叩き出せなかったので、

9時過ぎのバスで沢渡へ戻る。(想像したとおり寒い。雪がちらつく。)

 

その後、今回の旅の目的のひとつ、蕎麦を食すことに。

いろいろネットで調べた。

友人に声をかけ知ってる店を教えてもらった。

その本日の1件目が根橋家。上高地から松本方面に行く途中の山形村にある。

    

 

11時少し前についた。何組かがすでに受付簿に記入を済ませている。

名前を呼ばれ店内に案内される。大座敷だ。広い。座敷イスも用意されている。

事前に決めていた大ざるとかきあげを注文。

   

 

まずは塩で一口。旨い!!

つけ汁もたっぷりだ。しかし、凄い量だ。かき揚げはいらんかった・・・

けどサクサクでこれも旨い!! 大根おろしと塩で平らげる。

いやぁ、旨い蕎麦だ。蕎麦湯も最高だ。

根橋屋の周囲は唐沢そば集落といって、蕎麦屋が集まっている所らしい。

 

腹がいっぱいになり、しばし松本の満開の桜、リンゴ、桃の花を見て回る。

適当に走り回っていると、どこの道も「日本アルプスサラダ街道」というらしい。

   

 

次の蕎麦屋は友人から紹介された店だ。

曽良という店で、ここは15時まで営業しているらしい。

夜も営業している蕎麦屋は見つけられなかった・・・ 

昼が勝負。けど、そんなには食えない・・・

 

腹ごなしするため、カメラを抱えてあちゃこちゃ歩き回った。

とにかく松本はどこをどうみても美しいところだ。豊かさを感じる。

ようやく14時を過ぎ、曽良に向かう。

ここは店内での撮影は禁止とのこと。

玄蕎麦の店だ。収穫されたままの殻つきの蕎麦の実を引いて打ったのが玄蕎麦。

だから黒い蕎麦になる。昔、東京で食ったことがあるけど、それほどの印象はない。

   

 

想像していたのと異なり、高級感漂う店だ。雰囲気は滅茶苦茶いい感じ。

お腹がまだいっぱいなので玄蕎麦だけ注文。

玄蕎麦登場!!(当然、写真はない・・・)

黒いよく冷えた長方形の皿に整然と乗った玄蕎麦が到着。

つけ汁は二つの器で出され、

ひとつはネギ・ワサビ、もう一つは大根おろしでとのこと。

このつけ汁の器もよく冷えている。

玄蕎麦、そうかこんなに風味があって旨かったのか!!

締めの蕎麦湯も旨い。

 

今日はこのくらいにして、駐車場の心配がなかったリーズナブルな塩尻の宿へ。

ビールを飲んで、夕日が差し込む西向きの部屋で爆睡・・・