正月に買った切り餅を食べようとしたら一個だけカビが生えていた。
一つずつ個包装されているタイプで、かなりたくさん入っているうちのひとつ。
最初は個包装のフィルムの反射で黒っぽく見えるのかと思って開封したが、
間違いなくおかしい。
餅に切り込みがあり、この切り込みを入れるためのカッターにカビが付着していた
ように思える・・・
さっそく製造した会社に電話してみると、着払いで残っている餅もすべて返送して
くれとのこと。 また、あらためて新しい商品を送るとのこと。
まぁ、模範的な対応で、文句はない。 マニュアルの存在が窺える。
交換商品が1週間ぐらいで届いた。
商品とともに製造責任者からの報告書が入っていた。
読んでみると、
・カビの発生が認められた
・ビニールの外装袋にピンホールがあることを確認した
・このピンホールから外気(酸素)が入った可能性が高い
・クリーンルームで製造しているが人的な作業がある
・このため稀に餅などにカビの胞子が付着してしまう場合がある
・個包装のフィルムは酸素を通す
・カビは酸素があると生育する
・外装袋内には脱酸素剤が入っていて低酸素状態になっているが、
外気が流入したため機能しなかった
・結果、個包装内でカビが発生したと推定される
・ただし、別の個包装の切り餅にカビが移ることはない
とのことだった。
ISO9001を取得している企業からの報告としては妥当な内容で、
まぁ、納得できるものだった。
残念な点は、カビの胞子の大きさと酸素が通過するフィルムとの関係だ。
調べてみると、カビの胞子の大きさは2~100μmとのこと。
ちなみにPM2. 5は1. 2~2. 5μm。
空気の主成分の窒素と酸素の分子サイズは0. 36nmと0. 35nm。
カビの胞子の小さいものの2μmは2000nmということ。
カビの胞子は、酸素分子0. 35nmの5714倍もあるということになる。
アフリカ象は体長6~7. 5m、重さが5. 8~7. 5t。
だいたい6000mmの体長で6000Kgの体重。
6000mmの 象が1mmの隙間を通り抜けることは不可能。 ということだ。